コラム

 公開日: 2015-08-19  最終更新日: 2015-09-07

マンション⑦ 区分所有者の共同利益背反行為禁止義務

区分所有法第6条は,
1項で「区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない。」と規定しています。
これが「共同利益背反行為禁止義務」です。
 なお,同条3項は「第1項の規定は、区分所有者以外の専有部分の占有者に準用する。」と規定していますので,共同利益は違反行為禁止義務は,区分所有者だけでなく,賃借人等の専用部分占有者にも課されています。

この共同利益背反行為禁止義務の中には,
①建物毀損行為禁止
➁規約違反の専用部分の使用禁止義務
③規約違反の共用部分の使用禁止義務
④管理費等の支払義務
などがあります。

①建物毀損行為禁止違反の例としては,
・隔壁の破壊(東京高裁昭和53.2.27判決)
・壁の穴開け(東京地裁平成3.3.8判決)

➁規約違反の専用部分の使用禁止義務
の例としては,
・ペットの飼育
 ペット(犬)の飼育(東京地裁平成16.3.31判決)
・カラオケボックスの営業(東京地裁平成4.1.30判決)
・保育室としての使用(横浜地裁平成6.9.9判決)
・税理士事務所として使用(東京高裁平成23.11.24判決)

③規約違反の共用部分の使用禁止義務
の例としては,
・バルコニーでの温室の設置(最判昭和50.4.10)
・ルーフテラスへのサンルーム設置(京都地裁昭和63.6.16判決)
・庭園を駐車場にした行為(東京地裁昭和53.2.1判決)
などがあります。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
遺産分割判例法理 「遺産分割による代償譲渡」は有効

法務局で登記手続をする場合,先例がないときは,容易に認めてもらえません。下記の事案も,そうで,家庭裁判所で...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑦ 財産全部についての遺産の分割の方法を定めた遺言は債務に及ぶ 

 民法899条は,「各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。」と規定していますが,ここ...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑥ 遺産分割の方法を定めた遺言の効力は代襲相続人に及ばない

遺言書の効果は,遺言書に書かれた文言に限られます。長男に全財産を「相続させる」と遺言書を書いた場合で,そ...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑤ 相続放棄は詐害行為にならない

 しかしながら,相続放棄は,詐害行為になりません。下記の判例があるからです。 ですから,遺産分割協議で...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理④ 遺産分割協議は詐害行為になりうる 

 債務が多くあり,遺産を相続しても債権者に差し押さえられると考え,遺産分割においては取得できる具体的相続分...

[ 相続判例法理 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ