コラム

 公開日: 2015-08-17  最終更新日: 2015-09-07

マンション⑥ マンションを買うと④管理組合の組合員になる

1 マンションの管理組合とは,法3条でいう「団体」のこと
 区分所有法3条は,「区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。一部の区分所有者のみの共用に供されるべきことが明らかな共用部分(以下「一部共用部分」という。)をそれらの区分所有者が管理するときも、同様とする。」と規定しています。
 マンション(「専有部分」の意味)を購入した人や法人は,自動的に,この法3条でいう「団体」に加入することになります。

2 「団体」は,法が創設したもの
 区分所有法3条の団体は,法が創設したものです。その目的は,「建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うため」です。
 多くのマンション(「一棟の建物」の意味)では,区分所有者の集会で,規約を定め,その規約に基づいて「建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための」管理組合を置いていると思われますが,この管理組合が「団体」としての要件を備えている限り,法3条の「団体」とみられることになります(東京地裁平成2.5.31判決)。

3 “管理組合”が「団体」とされる要件
(1) 管理組合法人
管理組合が,法人として登記されてあれば,立派な「団体」です。

参照:区分所有法
第六節 管理組合法人
(成立等)
法47条 第3条に規定する団体は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて法人となる。
2~5 略
6 管理組合法人は、その事務に関し、区分所有者を代理する。以下略
7以下略
(名称)
第48条 管理組合法人は、その名称中に管理組合法人という文字を用いなければならない。
2 管理組合法人でないものは、その名称中に管理組合法人という文字を用いてはならない。

(2)権利能力なき法人
 管理組合が,法人になっていない場合でも,団体としての組織があり,多数決の原則が行なわれ、構成員の変更にもかかわらず団体そのものが存続し、その組織によつて代表の方法、総会の運営、財産の管理その他団体としての主要な点が確定しているものであれば,権利能力なき社団として認められることになっています(参照:最高裁判所昭和39.10.15判決)。
 管理組合法人ではない,多くの管理組合は,全区分所有者を構成員とする規約を制定し,それに基づいて,多数決によって代表者を選出し,組合費の徴収や,その管理や処分などをしていますので,法3条の「団体」と認められることになっているのです。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
離婚原因の一つである「夫婦関係の破綻」が,別居期間が短くとも認められる場合

これは,私の事務所が勝ち得た離婚判決の例です。一審判決は,別居期間が2年程度(一審判決までの期間)では,...

[ 離婚 ]

課税価格と相続税評価額とは違う

1 遺産の評価問題遺産分割の調停の席で,遺産(相続財産)の評価をどうするかという問題が提起されることがあ...

[ 相続相談 ]

遺留分減殺請求事件と相続税の処理

1 遺留分減殺請求をして,相続財産の一部の返還又は価額弁償金の支払を受けた遺留分権利者甲の場合これによっ...

[ 相続相談 ]

情報公開条例の誤解⑤ コピー代は全額請求するべし

Q 当市の公開条例には,公文書の開示の方法として写し(コピー)を交付する方法を採っており,コピー代として1...

[ 地方行政 ]

情報公開条例の誤解④ 権利がないことと,権利の乱用は違うこと

Q 住民からの公文書の開示請求に応じた後の,公文書の内容に対する質問に対しては,回答する義務のないことは分...

[ 地方行政 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ