コラム

 公開日: 2014-10-24 

民法と税法 10 立退料にかかる税金

Q 今般,私は,立退料200万円を受け取って借家から退去しました。この立退料については,どのような税金がかかるのですか?

A 
立退料は,法的には,
①借家権消滅の対価としての性格を有する金額
➁移転費用にあてる金額
③借家から退去することによる損失の補償金としての性格を有する金額
に分けることができますが,その法的性格の違いから,課税関係は,次のようになります。

①の借家権の消滅の対価となる金額は,借家権を売買によって失う売買契約の対価と同様,譲渡収入になります。ただし,借家の場合は,借地の場合と違って,譲渡収入から取得費,譲渡費用を控除した後の譲渡所得は,分離課税の対象にはならず(租税特別措置法31条),総合課税の対象になり,譲渡所得の特別控除額50万円を控除した後の金額が課税価格になります。この場合,借家契約の期間がその譲渡所得が発生する年の1月1日現在で5年を超えるものは,控除後の金額の2分の1が課税所得になります(所得税法33条3項2号・22条2項)。

➁の移転費用にあてる金額は,必要経費になり,課税所得にはなりません(所得税法34条2項括弧書)。

③の損失の補償金は,一時所得になり(所得税法基本通達34―1(7),一時所得の特別控除額50万円を控除した後の2分の1が課税所得になります。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
遺産分割判例法理 「遺産分割による代償譲渡」は有効

法務局で登記手続をする場合,先例がないときは,容易に認めてもらえません。下記の事案も,そうで,家庭裁判所で...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑦ 財産全部についての遺産の分割の方法を定めた遺言は債務に及ぶ 

 民法899条は,「各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。」と規定していますが,ここ...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑥ 遺産分割の方法を定めた遺言の効力は代襲相続人に及ばない

遺言書の効果は,遺言書に書かれた文言に限られます。長男に全財産を「相続させる」と遺言書を書いた場合で,そ...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑤ 相続放棄は詐害行為にならない

 しかしながら,相続放棄は,詐害行為になりません。下記の判例があるからです。 ですから,遺産分割協議で...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理④ 遺産分割協議は詐害行為になりうる 

 債務が多くあり,遺産を相続しても債権者に差し押さえられると考え,遺産分割においては取得できる具体的相続分...

[ 相続判例法理 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ