コラム

2014-10-17

相続相談 節税策としての債務免除(贈与)

Q 私には,私が経営する会社に対し3億円の貸金債権があります。その会社は,4億円以上の債務超過の会社であり,繰越欠損が4億円程度あります。そのため,私が会社に対する債権を放棄しても,会社に法人税はかかりません。しかし,私が亡くなった時は,3億円相続財産が少なくなり,相続税が1億5000万円程度少なくなります。
会社に対する債権を放棄しても,税務署から苦情は言われませんか?

 会社に対する債権・・・3億円
 放棄する・・・・・・・・・・・3億円相続財産が減少し,相続税が1億5000万円程度少なくなる。
 会社・・・・・・・・・・・・・・3億円の免除益が発生するが,4億円の繰越欠損金があるため法人税はかからない。
 私・・・・・・・・・・・・・・・・1億5000万円相続税が少なくなるので得をする。
 国・・・・・・・・・・・・・・・・法人税は1円もかからない。
 気がかり・・・・・・・・・・・・税務署からの苦情

A 問題はありません。
 あなたからの債権の放棄は,会社からみて債務免除ということになりますが,債務免除は,税法上は贈与や寄附と同じことです。
 あなたが債務免除をすると,会社はその分利益を受けますが,会社にはたまたま債務超過額がそれ以上あるので,その事業年度は法人税はかからないからといって,全く法人税がかからないというのではありません。
 あなたの債務免除によって会社の繰越決算額がその分少なくなるわけですから,次年度以降利益が出やすくなるでしょうし,その場合は法人税がかかることになります。
 要は,会社に法人税がかかるかどうかは,会社に利益があるかどうかにかかる問題で,あなたが亡くなったときの相続とは無関係です。

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