コラム

 公開日: 2014-04-17  最終更新日: 2016-03-15

民法雑学 新耐震基準とは?

Q 公共施設の耐震化ということを耳にしますが,何のことですか?

A 
1,公共施設の耐震化の意味
公共施設の耐震化とは,公共施設を昭和56年6月1日から施行された建築基準法施行令による耐震基準に適合する建物にするということです。

2,耐震基準
建築基準法第20条は,建物に要求される構造耐力に関して,「建築物は、自重、積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧及び水圧並びに地震その他の震動及び衝撃に対して安全な構造のものとして、次の各号に掲げる建築物の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める基準に適合するものでなければならない。」と規定していますが,具体的な基準の策定は,建築基準法施行令に委ねております。それが「耐震基準」です。

2,新耐震基準
いわゆる新耐震基準とは,昭和56年(1981年)6月1日から施行された建築基準法施行令が定めた耐震基準をいいます。
同日以降建築確認を受けた建物は,すべて新耐震基準を満たしていますが,それより前に建築確認を受けて建てた建物は,旧基準で建築されています。

3,新耐震基準とそれより前の基準(旧耐震基準)の違い

一口でいいますと,旧耐震基準は,頻繁におこる大きな地震である震度5程度の地震に耐えうるもの,新基準は滅多におこらない大きな地震である震度6から震度7程度の地震に耐えうるものです。

4,耐震基準の強化の歴史
(1)昭和43年の十勝沖地震 → 昭和46年鉄筋コンクリート構造建物の柱帯筋の基準を強化(旧基準)
(2)昭和53年の宮城県沖地震(M7.4、震度5) → 昭和56年新基準(新耐震基準)
現在の新基準は,昭和56年基準ですが,将来はさらに耐震基準が強化されることも予想されます。

5,公共施設の耐震化
現在,国,地方自治体とも,公共施設等を新耐震基準を満たす建物とするべく工事を進めているところです。
総務省消防局の平成26年2月14日付け「防災拠点となる公共施設等の耐震化推進状況調査結果」によれば,
耐震率の高い上位3都道府県 は,次の都県です。( )は平成23 年度末の数値
1 東京都95.8%(93.8%) 2 愛知県93.7%(91.7%) 3 静岡県 93.6%(92.6%)
○ 施設区分別耐震率(耐震率順) ( )は平成23 年度末の数値
1 文教施設(校舎・体育館)87.6%(83.7%) 6 その他75.5%(73.4%)
2 消防本部・消防署所82.0%(78.8%) 7 体育館72.2%(69.4%)
3 診療施設79.3%(77.4%) 8 県民会館・公民館等71.2%(69.5%)
4 社会福祉施設78.2%(75.1%) 9 庁舎68.9%(67.0%)
5 警察本部・警察署等77.7%(76.2%)

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