コラム

 公開日: 2014-04-16 

不動産 無許可で農地に土砂を搬入したとき

Q 私は,市街化調整区域に田を所有していますが,将来宅地として使用したいと考え,土砂を搬入し埋め立てを開始したところ,地元自治体から,土砂の搬出を勧告されました。従う義務がありますか?

A あります。
1,農地の転用には許可が必要
農地法4条は,「農地を農地以外のものにする者は、政令で定めるところにより、都道府県知事の許可・・・を受けなければならない。」と規定していますので,無断で,農地に土砂を搬入することは許されません。

2,違反転用者への原状回復命令
 農地法51条は「・・・都道府県知事は、・・・違反転用者等・・・に対して、土地の農業上の利用の確保及び他の公益並びに関係人の利益を衡量して特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、・・・原状回復等の措置を講ずべきことを命ずることができる。」と規定していますので,田に土砂を入れ放置しておくと,原状回復命令が発令される危険があります。

3,行政指導としての勧告
 行政は,農地法51条に基づく原状回復命令を行う前に,通常,行政指導としての勧告(行政手続法2条6号)を行います。この行政指導としての勧告は,相手方に対して,その趣旨及び内容並びに責任者を明確に示して行うことになります(行政手続法35条1項)ので,ご質問にある勧告というのは,これだろう思われます。

4,行政代執行
原状回復命令を受けた者がそれに従わない場合には,行政代執行により行政の方で土砂の撤去をしてしまうことが予想されます(農地法51条3項)。

5,刑事罰
なお,違反転用を行った者は,3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処されます(農地法64条)ので,すみやかに勧告には従うべきです。

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