コラム

 公開日: 2014-01-22 

不動産 市街化区域の農地についての小作契約の解約と適正な離作料

昨日のコラム(市街化区域内の農地は,宅地並課税により固定資産税が高くなっているのに小作料への転嫁が認められないが,地主から適正な離作料を支払うことで小作契約が解約できること)の続きです。

1,適正な離作料の基準
平成元年12月22日の東京地裁判決は,「離作補償は、農地賃貸借の終了によつて賃借人が被る農業経営及び生計費の打撃を緩和する趣旨で、賃貸人が自発的に支払うものであるから、知事が農地の賃貸借契約解約申入れの条件として、離作補償の支払を命じる場合には、その金額は農地賃貸借の終了によつて賃借人が被る農業経営及び生計費の打撃を回復するに足りるものであれば良く、右範囲であれば具体的な金額の算定は、知事の裁量に委ねられていると解すべきである。」と一般論を判示した後,その地域における農地の年間粗収益の試算額(前提の小作料は標準額),その地域における農業委員会の農地売買価格調査結果に基づく同市内の市街化調整区域における耕作目的の農地の価格(問題になっている農地に相当する面積の農地の再取得に必要な価格),小作人の農業収入額,小作人が農地から離作しこれを賃貸人らに返還したときの経済状態への影響を総合考慮して,地主から提示された離作料は,小作人の離作に伴う損失を十分に補償されるので,それを条件としてした知事の小作契約の解約の許可は違法では無いと判断しました。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

17

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
情報公開条例の誤解⑤ コピー代は全額請求するべし

Q 当市の公開条例には,公文書の開示の方法として写し(コピー)を交付する方法を採っており,コピー代として1...

[ 地方行政 ]

情報公開条例の誤解④ 権利がないことと,権利の乱用は違うこと

Q 住民からの公文書の開示請求に応じた後の,公文書の内容に対する質問に対しては,回答する義務のないことは分...

[ 地方行政 ]

情報公開条例の誤解③ 助言義務は説明義務に非ず

Q 当市の公開条例には,第3条 何人も,この条例の定めるところにより,実施機関に対し,当該実施機関の保有す...

[ 地方行政 ]

情報公開条例の誤解➁ 知る権利は,法と条例の制限内の権利なり

Q 情報の開示を請求した住民に,公文書のコピーを交付した後,当該住民から,住民には“知る権利”があるのだから...

[ 契約書 ]

情報公開条例の誤解① 説明義務はない

Q 私はA市の情報公開担当課の者ですが,次のような請求に困っています。アドバイスを御願いいたします。1...

[ 地方行政 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ