コラム

 公開日: 2013-12-27  最終更新日: 2016-03-15

民法雑学 共有地の貸借については、共有者全員の同意が要るの?

Q 質問
 共有地を借りたいのですが、共有者3名中1名(共有持分3分の1)の居所が不明で、その1名からは貸借の同意はもらえません。共有者2名(共有持分3分の2)との契約で、共有地の使用貸借契約を結んでも有効ですか?
A 
長期の契約は、全共有者の同意が要りますが、5年以下の短期の契約の場合は、共有者の過半数の同意で貸借が可能です。
すなわち、共有地の管理行為は、共有者の過半数でできますが、共有地の処分は、共有者全員の同意が要りますところ、裁判例では、次の基準で、処分行為と管理行為が分けられているからです。

  (1)長期契約は、処分行為
  東京地判平成18年1月26日は,返還時期を定めず,鉄筋コンクリート造りの堅固建物を再築する際に,締結された使用貸借契約は、他の共有者の使用収益権能を著しく制限するものであるから処分行為に該当する」と判示していますので、長期契約を結ぶ場合は、共有者全員の同意が必要です。。
  (2)短期契約は管理行為
   東京高判昭和50年9月29日は,民法602条の期間(土地については5年)を超えない共有物の賃貸借は「管理行為」に該当すると判示していますので、期間が5年以下の短期契約の場合は、共有者の過半数の同意で契約の締結が可能です。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
共同保証人間の求償権の趣旨・消滅時効中断事由に関する初判例

最高裁判所平成27年11月19日判決の紹介時系列的事実関係⑴ 信用保証協会Aと主債務者会社の代表取締役Bが、銀...

[ 民法雑学 ]

労働 時間外労働等に対する割増賃金を年俸に含める旨の合意の有効性について(後半)

 最高裁判所第二小法廷平成29年7月7日判決は、①医療法人と医師との間の雇用契約において時間外労働等に対す...

[ 労働 ]

労働 時間外労働等に対する割増賃金を年俸に含める旨の合意の有効性について(前半)

 最高裁判所第二小法廷平成29年7月7日判決は、医療法人と医師との間の雇用契約において時間外労働等に対する...

[ 労働 ]

信用保証協会、二度目の最高裁判決

またまた、信用保証協会に不利な最高裁判決が出されました。2016-09-14付けコラムで紹介しました最高裁判所第三小...

[ 会社関係法 ]

立法論としての相続法⑬ 法制審議会で、民法1015条の字句を改めるべしとの意見出る

 現行の民法1015条は、「遺言執行者は、相続人の代理人とみなす。」と規定しています。この字句から、遺言執行...

[ 相続判例法理 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ