コラム

 公開日: 2013-01-21 

使用者のための労働問題 13 労働審判は便利③

3労働審判で扱える事件
⑴ これは、「労働契約の存否その他の労働関係に関する事項について個々の労働者と事業主との間に生じた民事に関する紛争」すなわち「個別労働関係民事紛争」です(労働審判法1条)。
例えば、解雇、雇止めの有効・無効に関する紛争、賃金、とくに残業手当の支払義務に関する紛争、安全配慮義務に関する労災事故紛争、セクハラ、パワハラによる損害賠償請求事件等です。
⑵ 労働者の募集及び採用に関しての紛争は、まだ、労働者と使用者の間に契約関係が成立していないので、労働審判の対象外ですが、採用内定後の紛争で、採用の内定の法的性格が解約権留保付き就労始期付労働契約とされるとき(最判昭和54.7.20)は、労働審判になり得ます。
⑶ 派遣労働者と派遣先事業主との紛争は、両者の間に、労働契約はありませんが、労働者派遣法44条から47条の2で、労働基準法の適用がある事項についての紛争については、労働審判の対象になります。
3法24条1項
労働審判法24条1項は「労働審判委員会は、事案の性質に照らし、労働審判手続を行うことが紛争の迅速かつ適正な解決のために適当でないと認めるときは、労働審判事件を終了させることができる。」と規定しています。
例えば、就業規則の不利益変更や整理解雇の効力が争点になる事件、思想・性別等を理由とする賃金差別等が争点になる事件、不当労働行為を理由とする配転命令無効事件等は、3回以内の期日での解決は無理なので、労働審判を終了させることになると思われます。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
景品表示法違反② 課徴金制度の導入と初適用事例

優良誤認表示などの不当表示に、課徴金制度が導入されたのは、改正景品表示法の施行日(平成28年4月1日)から...

[ 会社関係法 ]

民法(債権法)改正法が成立

 本日、民法(債権法)に関する改正民法が成立しました。制定以来、約120年ぶりの大改正です。改正は、約200項...

[ 債権法改正と契約実務 ]

景品表示法違反① 合理的根拠資料を持たずして、効果・性能表示をなすなかれ

 不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)は、「不当表示」を禁じています。その一類型である「優良誤認表...

[ 会社関係法 ]

従業員との間の競業避止契約は、代償措置がとられていないと、無効

東京地方裁判所平成28年12月19日判決は、会社が従業員との間で競業避止契約を結び、従業員から退職の申し出...

[ 会社関係法 ]

店舗外観を不正競争保護の対象にした初裁判

東京地方裁判所平成28年12月19日決定(仮処分決定)は、甲社が直接又はフランチャイズ契約により加盟店に営...

[ 会社関係法 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ