コラム

 公開日: 2013-01-06  最終更新日: 2013-01-09

使用者のための労働問題 6 変形労働時間制と残業手当

1変形労働時間制
企業の繁閑に合わせて、忙しいときには1週40時間または1日8時間を超えて働いても、暇なときには1週40時間または1日8時間より短い時間だけ働くことにし、ある期間を平均すれば1週40時間、1日8時間を超えなければ法定労働時間を超えて働いたことにならないという制度です。
 この変形労働時間制は、「ある期間」に応じて、1週間単位の非定型的変形労働時間制、1か月単位の変形労働時間制、1年単位の変形労働時間制、フレックスタイム制があります。この制度を利用して働いた場合は、労働時間が1日8時間を超える日があっても、36(サブロク)協定を結ぶ必要もなく、また従業員に割増賃金を支払う必要もありません。

2 1か月単位の変形労働時間制
 1か月以内の一定の期間(変形期間と言いますが、1か月でも4週間でもいいことになっております。)を平均して、1週間の労働時間が40時間を超えなければ、特定の週や日に40時間または8時間を超えてもかまわないという制度です。この1か月単位の変形労働時間制を採用するためには、
  ①就業規則または労働協定による定めがあること
  ②1か月平均して週40時間以内の労働時間とすること
  ③法定労働時間を超える週または日が特定されていること
  ④変形期間の起算日を明確にすること
です。

3 1年単位の変形労働時間制
 この制度は1か月以上1年以内の期間を変形期間とし、変形期間を平均して1週間あたり40時間を超えなければ、特定の週または日に40時間または8時間を超えてもかまわないという制度です。
 この制度を採用するためには労使協定を結んで、労働基準監督署に届け出なければなりません。

4 フレックスタイム

 始業終業の時刻を従業員に自由に選択できるようにした制度です。
 この制度は出退社が自由な時間帯のフレキシブルタイムと、必ず仕事に就いていなければならない時間帯のコアタイムで構成されます。ただ、コアタイムを設けずにすべてフレキシブルタイムとすることも可能です。
 このフレックスタイム制を採用するためには、就業規則で始業終業の時刻を社員に自由に任せる旨を定めたうえ、労使協定を結ばなければなりません。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
遺産分割判例法理 「遺産分割による代償譲渡」は有効

法務局で登記手続をする場合,先例がないときは,容易に認めてもらえません。下記の事案も,そうで,家庭裁判所で...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑦ 財産全部についての遺産の分割の方法を定めた遺言は債務に及ぶ 

 民法899条は,「各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。」と規定していますが,ここ...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑥ 遺産分割の方法を定めた遺言の効力は代襲相続人に及ばない

遺言書の効果は,遺言書に書かれた文言に限られます。長男に全財産を「相続させる」と遺言書を書いた場合で,そ...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑤ 相続放棄は詐害行為にならない

 しかしながら,相続放棄は,詐害行為になりません。下記の判例があるからです。 ですから,遺産分割協議で...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理④ 遺産分割協議は詐害行為になりうる 

 債務が多くあり,遺産を相続しても債権者に差し押さえられると考え,遺産分割においては取得できる具体的相続分...

[ 相続判例法理 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ