コラム

 公開日: 2012-11-24 

相続相談 57 寄与分見合い特別受益

Q 昨年、父が遺言書を残さないで亡くなりました。父は呉服商を営み、私は高校卒業後20年以上も父の家業を手伝ったのですが、最初の10年間は、ほとんど給与をもらいませんでした。父は、私が、このような働きをしたことを評価して、亡くなる少し前、私に、今まで家業の手伝いをしてくれたことに対する気持ちだといって、上場株式(500万円相当)を私に贈与してくれました。
ところが、父の遺産相続の話が始まったとき、共同相続人である兄弟から、私が生前贈与を受けたこの株式は特別受益になるので、遺産分割のときに、持戻し計算をするべきだと言いだし、たいへん困惑しています。そうしなければなりませんか?

A そうしなくてもよいでしょう。
遺産分割は、
①相続財産額に特別受益の額を加えてそこから寄与分額を引いた金額を相続財産と見なして、
②その「みなし相続財産」に、各相続人の法定相続分をかけて「一応の相続分」を算出し、
③相続人ごとに、「一応の相続分」-特別受益の額+寄与分の計算式で「具体的相続分」を算出し、
④相続財産を、その具体的相続分で分けるというものですが(詳しい解説は「相続ノート」第2章参照)、

あなたの場合、お父様の考えでは、寄与分を認めた上で、その代償に時価500万円の株式を贈与したというのですから、これは、寄与分見合い特別受益というべきものですので、その金額が妥当なものであるかぎり、特別受益については持戻しの必要はありません。ただ、その場合、寄与分は認められないことになります。

ご相談は弁護士法人菊池綜合法律事務所へ!

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
定期建物賃貸借契約締結上の注意メモ

会社と会社との間の契約でアドバイスした内容例1 契約締結前にすること → 当該契約が定期建物賃貸借契約であ...

[ 契約書 ]

テレビ報道等が名誉毀損になる場合③ 事実摘示か法的評価か?

最高裁判所第二小法廷平成24年3月23日判決は、次のような事案で「法的評価」か「事実の摘示」かで、争われた事件で...

[ 民法雑学 ]

本日の新聞報道より

1 会社法改正試案まとまる本日の新聞には、社外取締役の義務化、株主提案権の回数の制限などが議論され...

[ 会社関係法 ]

テレビ報道等が名誉毀損になる場合② 名誉毀損にならない要件

1 名誉毀損の成立要件これは、「公然事実を摘示し、人の名誉を毀損すること」(刑法230条)です。「公然」と...

[ 民法雑学 ]

テレビ報道等が名誉毀損になる場合① 基本判例

最高裁判所平成15年10月16日判決は、次のような判決をし、テレビ局の責任を認めました。この判決は、その後、...

[ 民法雑学 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ