コラム

 公開日: 2012-10-21 

著作権 10 新聞記事と著作物

1著作権法10条2項
著作権法10条2項は「事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項1号に掲げる著作物に該当しない。」と規定している。
これは、死亡記事や人事異動記事など誰が書いても同じになるような事実に忠実な報道のことを意味し、事実を基礎とした場合であっても,筆者の事実に対する評価,意見等を,創作的に表現している記事(社説やコラムなど)は、当然、著作物である。

2記事の見出しは、著作物か?
東京地判平16.3.24は、
X新聞社が、ホームページにおいてニュース記事本文及びその記事見出しを掲載していたところ、Y社が、X社のホームページである「X社ニュース」のウェブページにリンクを張り、その見出し語句と同一の語句を使用した行為を、当該記事見出しの無断複製が著作権侵害あるいは不法行為にあたると主張して、記事見出しの複製等の差止及び損害賠償を求めた事案において、
X新聞社の考え出した見出し、すなわち、
・「いじめ苦?都内のマンションで中3男子が飛び降り自殺」
・「「喫煙死」1時間に560人」
・「マナー知らず大学教授,マナー本海賊版作り販売」
・「ホームレスがアベックと口論?銃撃で重傷」
・「男女3人でトンネルに「弱そうな」男性拉致」
・「スポーツ飲料,トラックごと盗む…被害1億円7人逮捕」
・「E・Fさん,赤倉温泉でアツアツの足湯体験」
等は、いずれも、「慣用的な用法」「ありふれた表現」であるから,創作性を認めることはできないと判示し、また、不法行為にもならないと判示し、X社を敗訴させた。

しかし、その控訴審である知財東京高判平17.10.6は、
本件見出しは、著作権による保護の下にあるとまでは認められないが、Y社の一連の行為は社会的に許容される限度を超えたものであり、不法行為を構成するとして、Y社に対し、損害賠償の支払を命じた。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
法理と判例

法の世界には「理」があります。理とは、「理屈」の理であり、「理論」の理のことです。しかし、この理は、法...

[ 民法雑学 ]

住民監査請求があった場合の、監査委員の心構え

Q 私は、某自治体の監査委員をしている者ですが、住民監査請求書を,受理すべきか,不受理とすべきか,補正を求...

[ 地方行政 ]

建築請負契約における瑕疵認定の基準を定めた裁判例

仙台地裁平成23年1月13日判決は、 請負契約における「瑕疵」とは,“ 完成された仕事が契約で定めら...

[ 建築 ]

道路上の障害物により自転車事故等が生じた場合の責任割合(裁判例紹介)

道路上を自転車等に搭乗して、走行中、道路上の障害物や、道路から駐車場に入るときの障害物に衝突して転倒し人身...

[ 交通事故 ]

「等」と書くか、「など」と書くか?

「等」は、「常用漢字表」では「トウ」という字音と、「ひとしい」という字訓しかなく、「など」や「ら」という字...

[ 法令用語 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ