コラム

2012-06-07

交通事故 24 後遺障害② 高次脳機能障害(補足)

1 脳の器質的損傷が認められることが前提
 高次脳機能障害は、MRI、CT等により、脳の器質的損傷が認められなければ、後遺障害として認定されない。
すなわち、自賠責保険における後遺障害等級認定は、通達により(平成13年金融庁・国土交通省告示第1号「自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準」)、原則として、労働者災害補償保険における障害の等級認定の基準に準じて行うこととされている。この労災認定基準において「高次脳機能障害は、脳の器質的病変に基づくものであることから、MRI、CT等によりその存在が認められることが必要となる」とされているので、MRI、CT等により、脳の器質的損傷が認められなければ、後遺障害として認定されないことになる。
なお、「器質的損傷」とは、人体の器官や組織への物理的な損傷をいう。

2 軽症頭部外傷
軽症頭部外傷(定義:頭部に何らかの外力が加わった事故のうち軽度なもの)による後遺障害は、脳の器質的損傷が、MRI、CT等により認定し難いため、見過ごされる危険が指摘されている(平成23年3月4日付「自賠責保険における高次脳機能障害認定システムの充実について」)。
これら軽症頭部外傷であっても、医学がさらに進歩し、あるいは、画像診断技術がさらに進歩する等して、脳の器質的損傷が認定できるようになれば、高次脳機能障害として認定されるケースは増えてくると思われる。

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