コラム

 公開日: 2012-05-26  最終更新日: 2012-08-15

交通事故 12 逸失利益③ 労働能力喪失率と労働能力喪失期間

1 労働能力喪失率
原則として、労働省労働基準局長通牒・別紙労働能力喪失率表(昭和32.7.2基発551号)による。
1級から3級までは100%、
4級は92%、
5級は79%、
6級は67%、
7級は56%、
8級は45%、
9級は35%、
10級は27%、
11級は20%、
12級は14%、
13級は9%、
14級は5%である。
ただし、裁判では、実情に応じて、これが修正される場合が多々ある。別項で解説予定。

2 逸失利益は、後遺障害等級により、大きく異なる。
例えば、後遺症が、同じ「神経系統の機能に障害を残した場合」でも、
その程度が、
「軽易な労務以外の労務に服することができないとき」に該当すると7級になるので、労働能力喪失率は56%になり、
「服することができる労務が相当な程度制限されるもの」とされると9級になるので、労働能力喪失率は35%とされ、
「局部に頑固な神経症状を残すもの」とされると12級になるので、労働能力喪失率は」12%とされ、
「局部に神経症状を残すもの」とされると14級になるので、労働能力喪失率は5%とされる。
この結果、後遺症が何級になるかによって、逸失利益が大きく変わってくるのである。

3 労働能力喪失期間
⑴ 原則
 原則として症状固定時から67際まで。
学生や児童の場合は、18歳から。ただし大学へ行く蓋然性が高いときは22歳から。
⑵ 高齢者の場合
症状固定時から67歳までの年数が平均余命の1/2より短くなる場合は、平均余命の1/2。
⑶ むち打ち症の場合
なお、むち打ち症の場合は、一定期間経過すると症状が緩解するとの理由で、12級で10年程度、14級で5年程度に制限する裁判例が多い(別項で詳説)。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
取締役の「忠実義務」と「善管注意義務」

1 忠実義務 会社法355条は、「取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にそ...

[ 法令用語 ]

相続税の節税を目的とした養子縁組は、無効ではない

最高裁判所第三小法廷養子縁組無効確認請求事件平成29年1月31日判決は、 養子縁組は,嫡出親子関係を創...

[ 相続判例法理 ]

検索エンジンでの検索結果を削除する請求ができる場合

1 事実関係①Aは、児童買春,児童ポルノに係る法律違反の容疑で平成23年11月に逮捕され,同年12月に同...

[ 民法雑学 ]

NHKのテレビ受信料の支払義務に関するQ&A

Q 私は、テレビを所有していますが、NHKはほとんど見ることはなく、民報のみを見ています。また、衛星放送に...

[ 民法雑学 ]

顧客名簿と営業秘密

Q 当社の営業担当の従業員が、退職後、競争会社に入社し、当社の顧客名簿を利用して、営業活動をしています。な...

[ 会社関係法 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ