コラム

 公開日: 2012-05-14 

施設内事故 3 施設抜け出し後の事故

事例
精神薄弱者更生施設で園生が行方不明となり、12日後に煙突内部で遺体で発見された

事実
園生は、施設の外へ出、施設の屋上の煙突開口部に通じるはしごを上って煙突内部へ転落した。煙突開口部は、ベニヤ板で覆っていた。警察官による捜索でも、煙突開口部からの転落は予想されず、捜索がなされなかった。

施設の責任を否定
園生が、煙突内部へ入るなど異常かつ危険な行動に及ぶことを予見させるような兆候がなかった。一般に煙突内に人が入り込むことは考えられない。煙突内に落下することは予見不可能(千葉地裁平11.3.29判決)

事例
デイサービスに通所していた高齢者が失踪し、1ヶ月後砂浜で死体となって発見された

事実
2名の職員しかおらず、両名とも他の業務に従事していた。担当高齢者は9名。無断外出したのは、失語を伴う重度の老人性認知症の人。外出前に靴を採ってこようとしたり、廊下でうろうろしているのを職員が目撃。身体的には健康。玄関は施錠。裏口には開閉時にブザーが鳴る仕組み。しかし、84センチの高さの窓に施錠をしていなかった。

施設の責任を肯定
施設を出て行くことは予見できた。法令で定められたサービスの提供が職員にとって過大な負担となるようなケースでも、注意義務は軽減されない。
(静岡地裁浜松支部平13.9.25判決)

ご相談は弁護士法人菊池綜合法律事務所へ!

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
内部統制システムとは何?③ 内部統制システムが構築されていると判断された例

1 最高裁判決 最高裁平成21年7月9日判決は、内部統制システムが十分にできているという理由で、従業員の不法...

[ 会社関係法 ]

内部統制システムとは何?② 会社法及び会社法施行規則で明文化

1 判決を受けての法の改正 昨日のコラムで解説したように、大阪地方裁判所は、平成12年9月20日、会社に...

[ 会社関係法 ]

内部統制システムとは何?① 法理が先で、条文は後

1 大和銀行事件判決の中で生まれた概念1995年大和銀行のニューヨーク支店の行員某が、アメリカ国債の簿外取引...

[ 会社関係法 ]

定期建物賃貸借契約締結上の注意メモ

会社と会社との間の契約でアドバイスした内容例1 契約締結前にすること → 当該契約が定期建物賃貸借契約であ...

[ 契約書 ]

テレビ報道等が名誉毀損になる場合③ 事実摘示か法的評価か?

最高裁判所第二小法廷平成24年3月23日判決は、次のような事案で「法的評価」か「事実の摘示」かで、争われた事件で...

[ 民法雑学 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ