コラム

 公開日: 2012-04-12  最終更新日: 2016-03-15

契約条項 4 破産・民事再生など倒産手続の開始を解除理由とした場合、有効か?

1 破産手続開始の申立をした場合
建物賃貸借契約の場合は、破産手続開始の申立を解除理由とした場合は、無効
最判昭和43年11月21日は、「賃貸人の解約を制限する借家法1条の2(現借地借家法28条)の規定の趣旨に反し、賃借人に不利なものであるから同法6条(現借地借家法30条)により無効と解すべきである」と判示しました。

2 民事再生手続開始の申立を解除理由とした場合
秋田地判平成14年2月7日は、賃借人に再生手続開始の申立てがあったことを解除事由とする特約は、民事再生法49条1項の趣旨、さらには民事再生法の目的を没却するので無効である、と判示しました。
東京地判平成21年1月16日も、無効であると判示しました。

 借地借家法の適用を受けない一般の取引契約であっても、各種倒産手続を利用するのは、国民の権利ですので、その権利を行使したことを理由に解除することはできない、とされる場合があります。
ですから、このような契約の場合は、倒産手続を利用したことを理由に解除するという約束ではなく、倒産手続の開始の申立を期限の利益喪失事由、つまり、倒産手続の開始の申立をすると、債務の弁済期が到来するという約束にし、その債務の支払がないときに解除できるという条項にした方がよいようです。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
サービス付き高齢者向け住宅の賃借人のあっせんと宅建業法

Q 当法人は、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住=高齢者向けの賃貸住宅又は老人福祉法29条1項に規定する有料...

[ 不動産 ]

会社法における、「選任」と「選定」、また、「解任」と「解職」の意味の違い

1 選任と選定⑴ 会社法の規定 会社法の第三節は、「役員及び会計監査人の選任及び解任」との表題が付けられ...

[ 法令用語 ]

職場での旧姓使用は、権利として認められるか?

東京地裁平成28年10月11日判決を紹介します。 この判決は、学校の教師が、職場で、当該教師に関わる、...

[ 民法雑学 ]

天皇陛下のお言葉の中に見られる「とともに」と「と共に」の使い分け

 本年8月15日は、終戦72年目の戦没者追悼式が執り行われた日です。 この日、天皇陛下の「お言葉」が、天皇...

[ 公用文用語 ]

最高裁平成29・2・ 21決定と、「取締役会のほかに株主総会でも代表取締役を選定できる」旨の定款

1 機関設計の多様性 平成17年に会社法が制定された時、株式会社の機関設計には、多様なパターンが許されるこ...

[ 会社関係法 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ