コラム

 公開日: 2011-12-08  最終更新日: 2016-03-15

相続相談14 債務の相続3

Q 伯父から、生前、マンションを遺贈するので、そこに設定された抵当権の被担保債務を弁済してくれないかと言われて断ったことがありますが、伯父は遺言を書いていて、このマンションを私に遺贈してくれているのです。遺言には、抵当権のことや被担保債務のことは何も書いていません。その伯父が亡くなったのですが、生前、伯父から言われていたこともありますので、このまま遺贈を受けてもいいのかどうか迷っています。私がマンションの遺贈を受けた後、金融機関に対し被担保債務を完済して抵当権の設定登記を抹消してもらった後で、その弁済した金額を伯父の相続人に対して請求できますか?

A 
できます。
遺言にマンションの遺贈のことが書かれているだけなら、あなたは、マンションを取得しています。債務は、承継しません。
もし、あなたが、マンションに設定された抵当権を抹消してもらうために、債権者に対し、被担保債務を弁済すれば、その弁済額は、伯父さんの相続人全員に対し、相続分の割合で、請求することができるのです。それは、債務は、相続人が相続分の割合で相続しているからです。

ですから、抵当権のついた不動産を、被担保債務と共に、遺贈したいと考える人は、そのことを明確にして、受遺者に負担付き遺贈の遺言を書かなければなりません。
例えば、「私は、甥の○夫に、○夫が凸山マンションの土地建物に設定された抵当権の被担保債務を支払うことを○夫の負担として、凸山マンションを遺贈する。」という、負担付き遺贈を書かなければなりません。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
宅地建物取引業者の税金についての説明義務

 宅地の売買などをしますと,不動産譲渡所得課税問題が生じますが,その売買契約を仲介した宅地建物取引業者に,...

[ 不動産 ]

遺産分割に関する最高裁判決まとめ

・預貯金債権は,可分債権ではないので,遺産分割対象の財産になる(平成28年12月19日最高裁判所大法廷決...

[ 相続判例法理 ]

遺産から生ずる果実は,全相続人のもの

最高裁判所第一小法廷平成17年9月8日判決遺産は,相続人が数人あるときは,相続開始から遺産分割までの間,...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理 「遺産分割による代償譲渡」は有効

法務局で登記手続をする場合,先例がないときは,容易に認めてもらえません。下記の事案も,そうで,家庭裁判所で...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑦ 財産全部についての遺産の分割の方法を定めた遺言は債務に及ぶ 

 民法899条は,「各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。」と規定していますが,ここ...

[ 相続判例法理 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ