コラム

 公開日: 2011-09-17  最終更新日: 2012-08-17

不動産 17 マンションの南隣接地を購入し二階建て建物を建てた会社の責任

東京地裁平成13.11.8判決を紹介します。
1 事件の背景
甲社・・・新築マンションのディベロッパー
乙社・・・その子会社で分譲マンションの販売会社
丙社・・・マンションの南の土地(甲社所有の土地)を買い、二階建て建物を建ていわゆる建売住宅として販売した工務店で、甲社と密接な関係にあった。
ABCDE5名・・・分譲マンションの一階の住戸や二階の住戸を買った購入者
購入者が一階や二階を買った理由・・・甲社や乙社の従業員が、南に隣接した土地は甲社の所有であり、甲社は、そこには現状(平家建て建物)以上の高い建物は建てないと虚偽の説明をしたため。

2甲社と乙社の責任
虚偽の説明による共同不法行為あるいは債務不履行
3丙社の責任
⑴甲社と乙社との共謀の事実は立証できていないので、認められない(故意責任は否定)
⑵南隣接地を購入してここに二階建て建物を建築すると、ABCDE5名が得ていた日照、通風、眺望の利益を侵害することなることは予見できた(予見義務)ので、二階建て建物を建ててはならないという義務(結果回避義務)に違反した過失がある。
4その他の事情
マンション付近一帯は市街化調整区域で、近隣は個人の低層住宅が建ち並び、高層住宅はない。
丙社は、約1mも盛土をして建売住宅を建てた。
丙社の行為は営利目的である。
5損害の内容
①価格の評価落ち分
②価格の落ち分に対応する銀行金利
③慰謝料
④弁護士費用

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
遺産分割判例法理 「遺産分割による代償譲渡」は有効

法務局で登記手続をする場合,先例がないときは,容易に認めてもらえません。下記の事案も,そうで,家庭裁判所で...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑦ 財産全部についての遺産の分割の方法を定めた遺言は債務に及ぶ 

 民法899条は,「各共同相続人は、その相続分に応じて被相続人の権利義務を承継する。」と規定していますが,ここ...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑥ 遺産分割の方法を定めた遺言の効力は代襲相続人に及ばない

遺言書の効果は,遺言書に書かれた文言に限られます。長男に全財産を「相続させる」と遺言書を書いた場合で,そ...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理⑤ 相続放棄は詐害行為にならない

 しかしながら,相続放棄は,詐害行為になりません。下記の判例があるからです。 ですから,遺産分割協議で...

[ 相続判例法理 ]

遺産分割判例法理④ 遺産分割協議は詐害行為になりうる 

 債務が多くあり,遺産を相続しても債権者に差し押さえられると考え,遺産分割においては取得できる具体的相続分...

[ 相続判例法理 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ