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 公開日: 2011-06-03  最終更新日: 2012-08-17

間違えやすい法令用語2 制定・公布

1 制定の意味
「制定」とは「法を定める権限のある機関が所定の手続によって法としてその案文を確定する行為。国会の議決により法律が制定され、閣議の決定により政令が制定されて、それぞれ法規範の内容が確定し、現実的な効力は、その公布、施行によって発動される。」
(引用:有斐閣発行の「法律用語辞典」第3版)とされています。

2 公布
「公布」とは「成立した法令を公表して一般に人が知りうる状態におくこと。成文法は、一定の制定手続によって成立するが、それが現実に拘束力を発生するためには、一般に公布の要件を満たすことが必要とされる(最大判昭32.12.28)ただし、その所管事項が特定の範囲の者にのみ関係のある特殊の事項に関する法令については必ずしも公布を要しない。なお、法令の公布方法については、公式令の廃止後、明文の規定を欠いているが、一般に官報、公報等に掲載して行う(前掲判例)。公布の時期は、一般の人がその官報を最初に閲覧、購入できた時点とされている(最大判昭33.10.15)。」
(引用:有斐閣発行の「法律用語辞典」第3版)とされています。

3 公布することの法的根拠
憲法7条は
「天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。
一憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
以下略)
と規定していますので、公布は、憲法改正、法律、政令及び条約については、憲法に規定を置くほど重要な行為であるのです。ただし、法律等には、直接交付すべしとする明文の規定はありません。

4 公布の根拠
最高裁昭和32.12.28判決は、
「思うに、成文の法令が一般的に国民に対し現実にその拘束力を発動する(施行せられる)ためには、その法令の内容が一般国民の知りうべき状態に置かれることが前提要件とせられるのであつて、このことは、近代民主国家における法治主義の要請からいつて、まさにかくあるべきことといわなければならない。」と判示して、成文法の公布は法治主義に根拠がある、と判示しています。

5 公布の方法
前記最高裁は、「法令の公布の方法については、明治憲法下においては明治40年勅令6号公式令により法令の公布は官報をもつてする旨が定められていたのであるが(同令12条)、右公式令は、日本国憲法施行と同時に、昭和22年5月3日廃止せられ、そしてこれに代わるべき法令公布の方法に関する一般的規定は未だ定められていない。・・・特に国家がこれに代わる他の適当な方法をもつて法令の公布を行うものであることが明らかな場合でない限りは、法令の公布は従前通り、官報をもつてせられるものと解するのが相当であ」る、と判示しています。

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