コラム

 公開日: 2011-05-11 

相続 172 遺言の解釈⑦ 遺言の撤回があったか?

1 遺言の撤回
遺言書はいったん書いても、遺言者の意思で、遺言書によっていつでも撤回ができます。

2 最初の遺言書の文言
その財産はすべて妻に譲る。

3 二度目の遺言書の文言
妻存命中は土地家屋その他一切現状を維持し、その死後は土地家屋その他を処分して金に換え、子供らに1/4を与える。

4 問題
二度目の遺言書は、最初の遺言書を撤回し、相続は子供らがするが、妻の生活を保障するために、売却及び遺産の分割を禁止し、妻が死亡した後、土地家屋その他の財産を処分して子らの間で法定相続分に従い配分せよという意味に解釈(撤回説)すべきか?それとも、二度目の遺言書は、最初の遺言書を前提とし、妻の将来を心配して、他の相続人(子供ら)が妻に不当に干渉しないようにし、その上で、妻死亡後の希望を子供らに伝えるものであると解釈(非撤回説)すべきか?

5 東京高裁平成14.8.29判決は、非撤回説、その原審である東京地裁平成13.12.20判決は撤回説を採用しました。

この見解の違いは、第二遺言書と最初の遺言書が抵触するかどうかの判断の違いによるものです。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0
<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
職場での旧姓使用は、権利として認められるか?

東京地裁平成28年10月11日判決を紹介します。 この判決は、学校の教師が、職場で、当該教師に関わる、...

[ 民法雑学 ]

天皇陛下のお言葉の中に見られる「とともに」と「と共に」の使い分け

 本年8月15日は、終戦72年目の戦没者追悼式が執り行われた日です。 この日、天皇陛下の「お言葉」が、天皇...

[ 公用文用語 ]

最高裁平成29・2・ 21決定と、「取締役会のほかに株主総会でも代表取締役を選定できる」旨の定款

1 機関設計の多様性 平成17年に会社法が制定された時、株式会社の機関設計には、多様なパターンが許されるこ...

[ 会社関係法 ]

相続セミナー開催のご案内

1 相続法セミナー開催のお知らせ  私は、山陽新聞社が管理運営するインターネットサイト・マイベストプロ...

[ その他 ]

企業法務 独禁法と下請法の関係いかん

「後藤よ!下請法 (正式名称は「下請代金支払遅延等防止法」) という法律があるよなあ。あれと独禁法とはどう...

[ 会社関係法 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ