コラム

 公開日: 2018-04-09  最終更新日: 2018-04-10

ロータリーの卓話から 倉敷もん

本日、聞いた卓話、面白かったので、紹介します。

題して「倉敷もん」
日本人は、「道」が好き。茶道、柔道、剣道など。
「道」というのは、形が要る。
形が整えられると心が入る。
ロータリーにも、ロータリー道があってしかるべき
ロータリーらしい振る舞い(形)をすることで、ロータリーの心が理解できる。

倉敷の口伝として、「旦那十箇条」がある。
これは旦那道であるが、修行を重ね、次書く十箇条を会得できると、“旦那”と呼ばれる。
そこで、倉敷旦那十箇条と言うと、
第1は、仕事をしてはならないこと。実態は、仕事をしないのではなく「家鴨(あひる)」の形をとること。もう少し詳しく言うと、あひるは水面下を動かすが、水面に出た部分は動かさない。旦那も、悠揚迫らないそのような形を作ることである。
第2は、習い事を二つ以上すること。お茶と謡が多い。
第3は、他人におごられてはいけない。おごるのはよい。
第4は、道を歩いていて人に遭ったとき、先に挨拶をしてはいけない。
これには解説が要る。
旦那には、大旦那、中旦那、小旦那があり。その下に職人がいる。職人から挨拶を受けると、顎を突き出し、おう、と応える。大中小の階層の違いがある場合は、下の旦那は上の旦那に挨拶する。しかし、上の旦那は下の旦那に挨拶をしてはならない。旦那の沽券を落とすから。問題は、同格の旦那が顔を合わしたときである。いずれか先に挨拶をした方が負けである。ではどうするか、双方から歩いても会わないように、路地に入る。倉敷に路地が多いのはそのためである。
第5は、食べ物に精通することである。これはグルメになれというのではない。旦那は一家眷属の長であるから、下々の者までにその健康に目を配れということである。
第6は、他人から悪口を言われても、怒ってはいけない。いな、怒った顔をしてはならない。
第7は、少なくと三代(約100年)は、同じ場所に住むこと。
第8は、独自の外観(スタイル)を持つこと。
夏はカンカン帽、冬はボルサリーノの帽子など。
第9は、商いの上で、人まねをしないこと。具体的には、同じ商売をしないこと。
倉敷の街では、店はみな、オリジナルな商品を商っていた。そのおかげで、街には活気があった。
第10は妾(今でいう愛人)を囲うこと。ただし、これは昔のこと。今のことではない。
妾を囲うにも3条件がある。一は、黒塀のある格子(こうし)造りの一軒家であること。二は、若い女性か年寄りの女性いずれかを女中として雇うこと、三は、黒ネコ一匹を飼うことである。なお、家の表札は、旦那の姓に「寓」と書いたものにすることが一般的で会った。例えば、「山本寓」という表札のある家なら、山本旦那の妾の家ということが分かる。
なお、表題の「倉敷もん」の「もん」は、「流れもん」や「よたものん」の「もん」なので良い呼び名ではないが、はじめは倉敷もんも、やがては十箇条を修めると旦那になることができるのである。

なお、これは筆者の言であるが、第10は、『与話情浮名横櫛』の中、「黒塀に、格子造りの囲いもの」とあるのが、参考になる。

参考:『与話情浮名横櫛』
しがねえ恋の情けが仇、命の綱の切れたのを、どう取り留めてか木更津(きさらづ)から、めぐる月日も三年(みとせ)越し、江戸の親には勘当(かんどう)受け、拠所(よんどころ)なく鎌倉の、谷七郷(やつしちごう)は食い詰めても、面(つら)へ受けたる看板の、疵(きず)が勿怪(もっけ)の幸い(せえええ)に、切られ与三(よぞう)と異名(いみょう)を取り、押借り強請(ゆす)りも習おうより、慣れた時代(じでえ)の源氏店(げんじだな)、そのしらばけか黒塀に、格子(こうし)造りの囲いもの、死んだと思ったお富とは、お釈迦(しゃか)様でも気がつくめえ。

ご相談は弁護士法人菊池綜合法律事務所へ!

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
一 将の能にして・・・⑥ 漢の軍は、人材の淵藪であった。

漢の軍は、人材の淵藪であった。 淵藪とは、「淵」が魚の寄り集まる場所、「藪」が鳥獣の寄り集まる場所をい...

[ 歴史と偉人と言葉に学ぶ ]

一 将の能にして・・・⑤ 大廈の材は一丘の木にあらず

大廈の材は一丘の木にあらず これは「孫子」の言葉ではありません。 意味は、大きい建物の材木は、そのあ...

[ 歴史と偉人と言葉に学ぶ ]

一 将の能にして・・・④ 勝因と敗因

4 勝因と敗因 楚漢の戦いの勝因、敗因は何であったのか? 「将の能にして、君の御せざる者は勝つ」と...

[ 歴史と偉人と言葉に学ぶ ]

一 将の能にして・・・③ 垓下の戦い

3 垓下の戦い やがて、舞台は、項羽と劉邦の最後の戦いになった、垓下の戦いに移ります。 項羽が率い...

[ 歴史と偉人と言葉に学ぶ ]

一 将の能にして・・・②張良、韓信、陳平、蕭何

 次に韓信がいます。 彼は軍事の天才です。故事成語にまでなった背水の陣を敷くなど、それまでの常識を覆...

[ 歴史と偉人と言葉に学ぶ ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ