コラム

 公開日: 2018-02-09  最終更新日: 2018-02-15

コーポレートガバナンス・コードの中身⑤ 基本原則4 取締役会等の責務

ここに書かれた文章は、次のとおりである。

 上場会社の取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促し、収益力・資本効率等の改善を図るべく、
(1) 企業戦略等の大きな方向性を示すこと、
(2) 経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備を行うこと、
(3) 独立した客観的な立場から、経営陣(執行役及びいわゆる執行役員を含む)・取締役に対する実効性の高い監督を行うことをはじめとする役割・責務を適切に果たすべきである。こうした役割・責務は、監査役会設置会社(その役割・責務の一部は 監査役及び監査役会が担うこととなる)、指名委員会等設置会社、監査等委員会設置会社など、いずれの機関設計を採用する場合にも、等しく適切に果たされるべきである。  

―解説―
 基本原則4は、上場会社の取締役会、取締役、監査役、監査役会の職責、行動規範等を定めている。取締役会は、経営理念、戦略的経営方針を確立し、重要な業務執行を決定する機関であるが、内部統制システムやリスク管理体制を整備し、経営陣、取締役に対する実効性の高い監督をする機関でもある。経営陣の報酬については、会社の業績や潜在的リスクを反映させ、健全な起業家精神の発揮に資するようなインセンティブ付けを行うべきである(ストック・オプション等)。さらに取締役会は、経営陣、支配株主等の関連当事者と会社との間に生じる利益相反につき、適切に管理すべきである(原則4-1~4)。
上場会社において、金融商品取引所が定める独立性基準を踏まえた独立性を実質的に担保された独立社外取締役が、会社の持続的成長と企業価値の向上に果たす機能を活用すべきであり、少なくとも2名の社外取締役を選任すべきである(原則4-7~9)。会社法も上場会社(有価証券取引報告書提出会社を含む)は、社外取締役を選任するか、しない場合は選任しないことが相当でない理由を説明しなければならないという条文を入れたが(会社法327条の2)、会社法の中ではコンプライ・オア・エクスプレインを条文上明記した特異な規定である。
取締役、監査役の職責を適切に果たすため、必要な知識の習得や適切な更新等の研鑽に努めるべきである。上場会社は、取締役・監査役のためのトレーニングの機会の提供・斡旋やその他の費用の支援を行うべきであり、取締役会は、こうした対応がとられているか確認すべき等である(原則4-14)。

ご相談は弁護士法人菊池綜合法律事務所へ!

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

0

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
内部統制システムとは何?⑤ その他の内部統制システムの例

1 取締役等会社役員の義務は、抽象的なものから、順次具体的なものになっていくと考えると、分かりやすい大和...

[ 会社関係法 ]

内部統制システムとは何?④ 集団的企業内部統制システムの例

1 親会社の取締役には、子会社の経営を監視する義務がある 福岡高裁平成24年4月13日判決は、親会社の取締役に...

[ 会社関係法 ]

内部統制システムとは何?③ 内部統制システムが構築されていると判断された例

1 最高裁判決 最高裁平成21年7月9日判決は、内部統制システムが十分にできているという理由で、従業員の不法...

[ 会社関係法 ]

内部統制システムとは何?② 会社法及び会社法施行規則で明文化

1 判決を受けての法の改正 昨日のコラムで解説したように、大阪地方裁判所は、平成12年9月20日、会社に...

[ 会社関係法 ]

内部統制システムとは何?① 法理が先で、条文は後

1 大和銀行事件判決の中で生まれた概念1995年大和銀行のニューヨーク支店の行員某が、アメリカ国債の簿外取引...

[ 会社関係法 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ