コラム

 公開日: 2016-05-23  最終更新日: 2016-05-27

事業の承継1 ロスチャイルド家の5本の矢に学ぶべし

 一つの会社に,二人の覇気横溢した息子がいるという場合,しかも,いずれもが,われ王とならん,王佐の才は持ち合わさぬ,と考えている場合,このような会社の経営者は,喜ぶべし,です。
この場合は,「ロスチャイルド家の5本の矢」に学ぶべし。

 「ロスチャイルド家の5本の矢」 とは,ロスチャイルド家の紋章のことです。
この紋章は,1822年にオーストリア政府(ハプスブルク家)より、ロスチャイルド家に,男爵の称号とともに授けられたものですが,この紋章の中に,ロスチャイルド家の祖であるマイアー・ロスチャイルド(1744-1812年)の五人の息子,それぞれの家系を象徴した五本の矢が,一つの手に握られた図が描かれています。

 マイアー・ロスチャイルドは,フランクフルトのゲットー(ユダヤ人の居住区)で生まれ育ち,古銭商から身を起こし,領地と城を持つ伯爵家を顧客とし,その宮廷御用商になるなどして地盤を固め,以後,銀行業その他の事業を始め,成功させていきます。
 やがて,彼は,五人の息子を,フランクフルト(長男アムシェル)、ウィーン(二男ザロモン)、ロンドン(三男ネイサン)、ナポリ(四男カール)、パリ(五男ジェームス)に行かせ,五か所を拠点に銀行業などの事業を拡大させていきます。
ロスチャイルド家の紋章に描かれた五本の矢は,この五家のことで,それを握った手は,堅い結束を象徴するものです。

 会社経営者が,自社を,誰に承継させるかは,難しい問題です。
会社の株主は,会社を支配できる株主と,支配できない株主に,はっきり分かれるのが,現在の会社法ですので,会社を一つにしておいた場合,一将功成って万骨枯る,ということも起こりかねません。

 有能な後継者候補者が複数いるような場合,会社を分社化して,それぞれの後継者に,独立して会社を任せる方法をとって,成功したケースが,多々,あります。
 我が国にも,古くから,商家においては,のれん分けの風習もあり,事業の分割は,よく見られるところです。
 法律的には,会社の分割や事業譲渡になりますが,これはオーナー社長には,簡単にすることができます。
経営者たる者,一度は考えるべき問題です。
 「ロスチャイルド家の5本の矢に学ぶべし」です。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
離婚原因の一つである「夫婦関係の破綻」が,別居期間が短くとも認められる場合

これは,私の事務所が勝ち得た離婚判決の例です。一審判決は,別居期間が2年程度(一審判決までの期間)では,...

[ 離婚 ]

課税価格と相続税評価額とは違う

1 遺産の評価問題遺産分割の調停の席で,遺産(相続財産)の評価をどうするかという問題が提起されることがあ...

[ 相続相談 ]

遺留分減殺請求事件と相続税の処理

1 遺留分減殺請求をして,相続財産の一部の返還又は価額弁償金の支払を受けた遺留分権利者甲の場合これによっ...

[ 相続相談 ]

情報公開条例の誤解⑤ コピー代は全額請求するべし

Q 当市の公開条例には,公文書の開示の方法として写し(コピー)を交付する方法を採っており,コピー代として1...

[ 地方行政 ]

情報公開条例の誤解④ 権利がないことと,権利の乱用は違うこと

Q 住民からの公文書の開示請求に応じた後の,公文書の内容に対する質問に対しては,回答する義務のないことは分...

[ 地方行政 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ