コラム

 公開日: 2016-05-21 

モンテ・クリスト伯を読んで➁ 人間それぞれの本質は変わらじ

「モンテ・クリスト伯」を読むと,人間というものは,その本質の部分で変わらないものだ,ということが教えられます。
ダンテスから許嫁を奪うため誣告に走ったフェルナンは,その陰険さと裏切りの精神は変わらず,後,彼は自らが仕えるギリシアのジャニナ地方の太守アリ・パシャを裏切り,殺害し,その娘を奴隷にして売るなどをしています。
妬みと犯罪の隠蔽とダンテスの地位を奪うためにフェルナンを使嗾したダングラールは,その後,モレルの引き立てで,銀行へ入って頭角を現し、フランス有数の銀行家にまで出世しながら,モレルが破綻に瀕し,彼の袖にすがろうとした時,その袖を振り払います。その身勝手さ,冷酷さは,エドモン・ダンテスにしたことと変わりません。
保身と出世のためにダンテスを牢獄に送り込んだヴィルフォールは,出世のため,侯爵の令嬢と結婚をし,検事総長まで出世しますが,出世につながらない犯罪の捜査を拒否し,不倫相手の女性が生んだ嬰児を殺そうとして生きたまま箱に入れて埋めようとします。なお,この嬰児殺し(未遂)は,犯罪捜査を拒否したことで復讐を誓った男に目撃され,後,こらが暴露され,ヴィルフォール自滅の一因になります。

 悪をする者は,一度で終わるものではなく,同じような行為は繰り返されるということでしょうか?
また,このような悪はいずれ白日の下に晒され,身を破滅の淵に沈めてしまうということでしょうか?

人間というものは,その本質の部分で変わらないものだ,ということは,多くの経験事実からも理解できることですが,
「モンテ・クリスト伯」も,この事実を教えてくれます。
なお,このことは,史実からも知ることができます。
その一例を,明日のコラムで取り上げます。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

1

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
土地を貸す契約書の表題について

1,借地権設定契約書 これは「建物の所有を目的とする土地の賃貸借契約」の場合に使います。契約書には、「...

[ 不動産法(賃貸借編) ]

道徳経済合一説

これは、渋沢栄一の持論とされている考え方です。ここで、道徳というのは、論語の教えのことです。渋沢栄一は...

[ 格言や歴史上の偉人の言葉に学ぶ ]

割増賃金の定額化に関する判例後の通達

すでに本コラムで紹介しました割増賃金の定額化に関する、最高裁判所平成29年7月7日判決を踏まえた通達が、同月31...

[ 労働 ]

大切にしたいもの 一能

吉川英治が描く、「私本太平記」の中に、楠正成が、一人の仮面師(めんし=鑿(のみ)を使って人の顔をつくる者) ...

[ 大切にしたいもの ]

特別の利害関係のある取締役が、取締役会決議に関わった場合の取締役会決議の効果

問題会社法369条は「取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数(これを上回る割合を定款で定め...

[ 菊池と後藤の法律実務レポート(企業編) ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ