コラム

 公開日: 2015-12-13 

(補説) 固定資産税に関するQ &A

1 固定資産税とはどんな税金なの?
 固定資産の所有という財産価値にかかる税金(財産税)です。
 金子宏「租税法(第11版)」508pは,固定資産税は固定資産の所有の事実に着目して課せられる財産税の性質を有するものと解説しています。
2 名義上の所有者と真実の所有者が違う場合はどちらに課税させるの?
 名義上の所有者です。
 最高裁判所昭和47.1.25判決は,「固定資産税は、土地、家屋および償却資産の資産価値に着目して課せられる物税であり、その負担者は、当該固定資産の所有者であることを原則とする。ただ、地方税法は、課税上の技術的考慮から、土地については土地登記簿または土地補充課税台帳に、家屋については建物登記簿または家屋補充課税台帳に、一定の時点に、所有者として登記または登録されている者を所有者として、その者に課税する方式を採用しているのである。」と判示しているところです。
3 では,真の所有者は,固定資産税を免れることができるの?
 いいえ。名義上の所有者に対し,名義上の所有者が納めた固定資産税の返還をしなければなりません。
 前記最高裁判所判決は,「真実は土地、家屋の所有者でない者が、右登記簿または台帳に所有者として登記または登録されているために、同税の納税義務者として課税され、これを納付した場合においては、右土地、家屋の真の所有者は、これにより同税の課税を免れたことになり、所有者として登記または登録されている者に対する関係においては、不当に、右納付税額に相当する利得をえたものというべきである。」と判示して,真の所有者は,名義上の所有者に対し,名義上の所有者が納めた固定資産税の返還をしなければならないものとしています。
4 都市計画税はどうなの?
 固定資産税と同じ扱いになります。
 前記最高裁判決は,1と2の「理は、同種の性格を有する都市計画税についても同様である。」と判示しているからです。この判決は,名義上の所有者が,納付した固定資産税と都市計画税について、真の所有者に対し、不当利得として返還請求をすることも認めました。

この記事を書いたプロ

弁護士法人菊池綜合法律事務所 [ホームページ]

弁護士 菊池捷男

岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL:086-231-3535

  • 問い合わせ

このコラムを読んでよかったと思ったら、クリックしてください。

「よかった」ボタンをクリックして、あなたがいいと思ったコラムを評価しましょう。

2

こちらの関連するコラムもお読みください。

<< 前のコラム 次のコラム >>
最近投稿されたコラムを読む
 
このプロの紹介記事
菊池綜合法律事務所|菊池捷男弁護士は数多くの民事裁判を手がけてきたエキスパート

法律事務所は決して敷居の高い場所ではありません。(1/3)

 事務所設立以来40年、「うそをつかない、ごまかさない」を信念に、離婚や相続など数多くの民事裁判を手がけてきた菊池捷男さん。現在事務所には菊池さんを筆頭に6人の弁護士が在籍し、民事から企業法務まであらゆる法律問題をサポートしています。 ...

菊池捷男プロに相談してみよう!

山陽新聞社 マイベストプロ

あらゆる法律問題に対処可能

事務所名 : 弁護士法人菊池綜合法律事務所
住所 : 岡山県岡山市北区南方1-8-14 [地図]
TEL : 086-231-3535

プロへのお問い合わせ

マイベストプロを見たと言うとスムーズです

086-231-3535

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

菊池捷男(きくちとしお)

弁護士法人菊池綜合法律事務所

アクセスマップ

このプロにメールで問い合わせる
プロのおすすめコラム
遺産分割の場合の注意 「課税価格」イコール「相続税評価額」ではないこと

1 遺産の評価問題遺産分割の調停の席で,遺産(相続財産)の評価をどうするかという問題が提起されることがあ...

[ 相続相談 ]

遺留分減殺請求事件と相続税の処理

1 遺留分減殺請求をして,相続財産の一部の返還又は価額弁償金の支払を受けた遺留分権利者甲の場合これによっ...

[ 相続相談 ]

情報公開条例の誤解⑤ コピー代は全額請求するべし

Q 当市の公開条例には,公文書の開示の方法として写し(コピー)を交付する方法を採っており,コピー代として1...

[ 地方行政 ]

情報公開条例の誤解④ 権利がないことと,権利の乱用は違うこと

Q 住民からの公文書の開示請求に応じた後の,公文書の内容に対する質問に対しては,回答する義務のないことは分...

[ 地方行政 ]

情報公開条例の誤解③ 助言義務は説明義務に非ず

Q 当市の公開条例には,第3条 何人も,この条例の定めるところにより,実施機関に対し,当該実施機関の保有す...

[ 地方行政 ]

コラム一覧を見る

スマホで見る

モバイルQRコード このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。 バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。

ページの先頭へ