コラム

 公開日: 2015-12-05  最終更新日: 2015-12-22

チャーチルに学ぶ ➁文章は,紙1枚の中に書き収めること

 ウィンストン・チャーチルは,多くの書面(メモを含む)を書きましたが,また,多くの書面を受け取り,読んできました。
 そのチャーチルは,文章を書く者に対して,紙1枚の中に,伝えたいすべてを書くように命じています。
 時々刻々変化する,あわただしい戦局にあっては,ゆっくりとした時間はありません。 紙1枚いっぱいを使って文章を書くこと自体,時間を要します。また,読むことも,時間を要します。そのような時間を,最大限節約するためにも,文章は極端なまでに言葉を節約して,書かなければならなかったのです。
 チャーチルは,しばしば米大統領のルーズベルトと電報のやりとりをしています(書簡と電報を合わせて2000通といわれています。)が,まさに電文で書くような文を,すなわち極端に言葉を節約した文章を,書いたものと思われます。
 
 文章を,紙1枚の中に書く,という習慣は,言葉を厳選し,文を練る上で,有効であろうと思います。
 チャーチルは,「私は、文章が光り出すまで磨きをかける。」という言い方で,文章を推敲することの重要性を訴えているのです。
光り輝く,説得力ある,チャーチルの文章は,ルーズベルト大統領にあてた手紙になったとき,アメリカ合衆国がモンロー主義(孤立主義)を捨て,第二次大戦に参戦する効果を生んだほどのものであったそうです。もっとも,この手紙は,構成に,推敲に,2週間も,時間がかかったということです。むろん,この場合は,紙1枚ではなかったのですが。

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