コラム

 公開日: 2016-11-02 

母と子のものさし



三人の息子の母である私ですが
こんな昔話がありました。
しばしおつきあいお願いします。

長男が中学生だったころだと思います。
母、子供3人でレストランに行って食事をしていました。
最初は、最近の学校のこと、部活のことと楽しく談話していました。
しばらくして、突然長男が三男に
「楽しい学校生活を送りたいなら友達をたくさん作るんだよ。その為には、みんなと同じ趣味をもって
みんなと同じものを好きにならないとだめだよ」
この言葉に納得ができない私は
「自分の気持ちを無視してみんなと同じものを好きになる必要ってある?友達とうまくやることばっか考えて
器用に振舞うって、つまんない人生だよ」

すると長男は
「そんなこと言うけど、お母さんはお父さんと結婚してラッキーだったでしょ。
お父さんの力を借りないでお母さんは何ができるの?」

自宅でフランチャイズの塾を開業して2年ぐらいだったと思います
当然ここから先は泥仕合となりました。

私の母は公務員でず~と仕事をしていました。
母のにおいは事務服のにおいでした。
そんな母がいやで、私は専業主婦を選んだわけですが
祖父母も同居して、親戚もたくさん出入りのあった中、母はいつもテキパキと家事をこなしていました。
しかも父をたてながら・・・・
当然、父はすごい人だと思っていました。
しかし、母のことはそんな風に思っていなくて、おっちょこちょいで子供のように無邪気
尊敬というより、あたかも自分と対等、あるいは自分がすっかり追い抜いたと思ったことすらありました。
しかし、父の帰りが毎日遅くとも、大家族を当たり前のように安定した暮らしを維持してしてくれてた母はいかに
強い人だったか。今なら十分すぎるほどわかります。

子供が大人の入口に差し掛かるとき、子供は、大人がどのくらい大きいものなのか
あとどのくらい手を延ばせば届くものなのか、都度測っているのだ。
自分より圧倒的に大きい人を見つければ落ち込み、そこを目指そうと奮起するし
自分の方がおおきいと思える対象を見つけたら、慢心し自信をつける。
それまでの経験と知恵で作った真新しいものさしで、身近な大人を測り、その大きさを自分と照らし合わせながら、子供は
大人になっていく。

結局、2日後ぐらいに
「ごめん。言い過ぎました」と謝ってきたので、何とか和解しました。
つい私も
「あんたは器用だから、お友達ともうまくやれてるけど、友達と違っても、自分が本当に好きなことを早く見つけて
それを深めるのもいいんじゃない」
と言ったら 長男は
「僕は、お母さんがおもっているほど器用じゃないよ。毎日うまくいかないことだらけだよ」

ガツンと頭を殴られたような衝撃を受けました。
日ごろから非常に近い距離で付き合っているからつい、目に見えるものがすべてとばかりと思っていた。
けれども私が子供にすべてをみせているわけではないように
多感な時期を迎えた子供もまた、私に見せない一面を当然のように持っていた。
学校や部活など私の知らないところで悩んだり、迷ったり、歯がゆい思いをしたり・・・
ごめんね。無神経な自分の態度を懺悔した。

子供と同じく、私も子供を無意識に測っている。
そして、すっかり把握したつもりになっている。
人は大人になればなるほど複雑になる。
私に言わない複雑な心境を抱えていた子供は、いつの間にやら大人の世界に足を踏み入れていたのだ。

親も子も、相手を理解したいからこそ、相手を測る。
そんななか、自分の物差しが古くなって、もうここでは役に立たなくなったと気付かされる。
より大きなものさしを新調する瞬間はうれしいけど少し寂しい。

そして彼は30歳
もう私の手持ちのものさしでは測れないほど大きく、複雑になってしまった。
でも、私はまだ子供より大きなものさしを持ち続けたい。

皆さんのものさしはいかがですか~

この記事を書いたプロ

ハートフルコミュニケーション

岡田浩美

岡山県倉敷市幸町7-27-20 [地図]
TEL:080-1923-4485

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