コラム

2015-03-22

就業規則(1) 規定作成、見直し

就業規則(1) 規定作成・見直し

①就業規則の作成、見直し、②新入社員の事務手続き、③ストレスチェック義務化について述べてきました。
ストレスチェック体制整備に併せて就業規則の改訂や新入社員への周知について検討してみましょう。

【ストレスチェック体制整備】
衛生委員会等において調査審議し、職場復帰支援に関する体制を整備・ルール化し、教育の実施等により労働者への周知を図っていきましょう。
(職場復帰支援の流れ)
<第1ステップ>病気休業開始及び休業中のケア→<第2ステップ>主治医による職場復帰可能の判断
→<第3ステップ>職場復帰の可否の判断及び職場復帰支援プランの作成
→<第4ステップ>最終的な職場復帰の決定→職 場 復 帰→<第5ステップ>職場復帰後のフォローアップ
(労働環境の改善)
医師等によるストレスチェックの結果、労働者に対して労働環境の改善または休職が必要になったときの体制整備やルールづくりなどの対策を検討する。
(就業上の措置とは、労働者の実情を考慮し、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を行う。)

【休職規定の整備】
(1)休職制度の就業規則への記載
・「休職」とは、社員が、その身分を保有したまま一定の期間について働くことを免除する制度のことですが、就業規則のうえでは相対的必要記載事項に該当し、社員に休職の規定を適用する場合には、記載しておかなければなりません。
(2)休職期間と対象者
・私傷病を事由とする休職期間については、過去の勤続年数を会社への貢献と見て、勤続年数の長短に応じて休職期間の長さに差を設けるのが一般的です。非正規社員(契約社員、嘱託社員、パート、アルバイトなど)については、一般的に有期労働契約であることが多いことから、休職制度を適用しない例が多いようです。
(3)休職期間の起算日と休職期間の通算
・休職期間の起算日を「欠勤日から」とするか「欠勤○日を超えた日から」又は「休職開始日から」とするか、規定の記載を検討します。特別の事情がある場合には、会社の裁量や休職者の申し出により休職期間を延長する旨の規定を設けるかを検討します。
(4)休職期間中の労働条件
・休職期間中の労働条件に関して、賃金(月給及び賞与など)について有給とするのか無給とするのか。退職金制度や企業年金制度がある場合に、休職期間を勤続年数に算入するのか検討する。
(5)復職の判断と手続き
・休職期間満了前又は満了時に、休職事由が消滅した場合は復職させることになります。反対に、休職期間満了時においても休職事由が消滅(回復)していない場合には、労務提供不能として労働契約関係を終了することになります。
「休職期間の満了をもって退職とする」と定めたときは、当然に退職となります。
・休職事由が私傷病によるものであるときは、休職事由が消滅したかどうかは、一般的には、傷病が回復(寛解)したかどうか、という会社の判断によります。よって、復職に当たっては、社員の主治医の診断書のみならず、産業医や会社指定医の診断を受けるなどの復職手続きを定めておくことや、会社担当者が主治医と面談することに協力することを社員に求める規定なども必要でしょう。
(6)復職の取り消し
・休職期間満了で退職となることを懸念して、いったん復職して、その後短期間で再度休職するというようなことも考えられます。復職したものの労務の提供が不完全な状態である場合は復職の取り消しもあることの規定を検討する必要があります。
(7)復職支援
・休職者のスムーズな復職を支援するために、試し出勤制度や軽減勤務などの取り扱いに関する規定が考えられます。
(8)配置転換と処遇
復職は、原則として、休職前の所属及び従事していた職務になります。しかし、現職復帰が難しい場合は軽易な業務に就くなどの配慮が必要です。他の職務への配置転換もある旨を規定して、重ねて、労働条件の変更に備えて、賃金等の処遇がどのようになるのか、の記載も検討します。

【就業規則の周知】
就業規則は、以下の方法によって労働者に周知させなければならない(第106条)。これら以外の方法で周知させたとしても第106条の義務を果たしたことにならない。また、要旨のみの周知では足りず、その全部を周知させる必要がある。
常時各作業場の見やすい場所に掲示し、又は備え付ける。
書面を労働者に交付する。
磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置する。
新入社員の入社時に就業規則の周知についても検討してはいかがでしょうか。

労働契約書、労働条件通知書そして就業規則等の労働条件について新入社員の入社時に納得してもらい新たな職業生活のスタートをしていただきたいと思います。

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社会保険労務士 宮地義孝

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